【CFB】How to Convince Your Opponent to Hand You the Game - By Paulo Vitor Damo da Rosa【和訳】
久しぶりの和訳シリーズ。
PVによるプレイング・ブラフの解説記事のようです。
タイトルを日本語で言うと「対戦相手に勝利を譲ってもらうためには」でしょうか。

http://www.channelfireball.com/articles/how-to-convince-your-opponent-to-hand-you-the-game/

ヘッダ画像が《精神の制御》なのがとてもよいですね。
超なげえので何回かに分けます。

第一回(これ)
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606141820184111/
第二回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606161830418174/
第三回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606190414487863/
第四回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606250226004827/


*


マジックのゲームで君がやることは、何であれ対戦相手に何かを伝えている。
もしもアグレッシブな態度を取れば、対戦相手は君がたぶんレースを有利にする手札を持っていると気づくだろう。もしもリミテッドで対戦相手のコントロールする3/2に破滅の刃を使ったら、君はおそらく、更なる除去を含む遅めの手札を持っているのだろう。もしも毎ターン赤マナを浮かした状態で返したら、君はインスタントタイミングで唱えたいと思っている稲妻を持っているのかもしれない。

良いプレイヤーはこの考え方を理解し、対戦相手が送っているシグナルを読み取りつつ、自分は可能な限りシグナルを送らないようにする。でも、偉大なプレイヤーたちは、シグナルを送らないだけでは満足しない――間違ったシグナルを送ろうとする。間違った情報を知っていることは何も情報がないよりもずっと不利に働くだということを知っているからだ。「インセプション」の登場人物と同様、偉大なプレイヤーたちの目的は対戦相手の精神に忍び寄り、もしも実行されれば、対戦相手のプランではなく自分のプランの実現が近づくような思考を植えつけることだ。

対戦相手の頭に君の望むプレイをするような思考を植えつけるには、まず君自身が、自分が表現しようとしている状態でない限りまったく合理的でないプレイをしなくちゃならない。
それができるようになるためには、「それが本当だったらどうするべきだろう?」と考えることが必要だ。君の行動は、伝えようとしている状況下で合理的なものでなくてはいけない。

パンプ呪文があると装いたいのなら、実際にパンプ呪文があるかのように攻撃宣言をしなくいとダメだ。たとえば、ひとつ失敗の例を挙げるなら、実際にパンプ呪文を持っているなら複数のクリーチャーで攻撃するのが明らかな状況で、クリーチャー1体だけで攻撃してしまうことだ。筋書きが完全に通らないかぎり、対戦相手はそれを信じない――それを実行するに値するかはもちろん時と場合によるが、中途半端はダメだ。

相手の精神に思考を植えつけるのは実際の犠牲がつきものだが、それは、ひとたび対戦相手が君がこしらえたシナリオを信じれば形のないアドバンテージになる。君に必要なのは、次にその見えないアドバンテージが、自分が差し出したもの以上の形のあるアドバンテージになって帰ってくることだ。対戦相手をその状況に追い込むことが、自分が払ったもの以上に価値があると信じなくてはならない。

もしも形のないアドバンテージを形のあるものにできなければ、何も達成したとはいえない。対戦相手が君を信じるだけでは足りないんだ。これは覚えておく必要がある――君を信じることによって、対戦相手が君に有利なプレイをするように導くんだ。対戦相手が君を信じても自分のプレイを(君が望むように)変えなかった場合、これまでの行動に価値はないことになる。相手の立場に立って、「もしも対戦相手がこの状況を信じたら、どう対処するだろう?彼らのプレイは変化するかな?」と考えてみよう。
もしも満足する答えが得られたら、今がその時だ。

このような筋書きをまるごと相手に信じさせるのは難しいが、不可能ではない。
そして偉大なプレイヤーたちは技術と技量によってそれを可能にしている。


*


つづく。

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