原文
http://www.channelfireball.com/articles/what-makes-a-great-player-great/

第一回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606271908061870/


*


失敗とは

ここまで来ればわかるだろう。僕はOndrejが言った、偉大なプレイヤーとは最もミスをしない人であるという考えには反対だ――大量にミスをするままでも偉大なプレイヤーにはなれる。プレイの理由さえ正しいのであれば。Nassifはそんなプレイヤーの例だろう――彼の能力はとても高く、何が起きているかを深く理解しており、他の人ではとても勝てないようなゲームに勝ったりするが、同時に明らかなミスもする。伝説のクリーチャーを2体同時に出そうとするとか、そんな感じだ。逆に、明確なミスをまったくしないにもかかわらず、ゲームの一般的な戦略を把握し損ねているせいで偉大なプレイヤーになれない人もいるだろう。

基本的に、他のプレイヤーたちは慢性的な失敗をしている代わりに、偉大なプレイヤーの失敗というのは一瞬のものだ。そう、例えば、僕だ。僕は自分のことを、ゲームに対しての深い理解という点ではなかなか悪くないプレイヤーだと思っている。でも他の偉大なプレイヤーたちがとてもやらないようなミスをたくさんする――土地のタップを間違えたり、能力を使い忘れたりとかだ。プロプレイヤーの中にはそんなミス、土地のタップミスさえしないような人もいるんだ。

GPケベックシティのフィーチャーマッチ席でプレイ中、僕はエンド前にタシグルの能力を使うのを忘れたうえ、次のターンにプレインズウォーカーの能力を使うのも忘れてしまったことがある。でもこれは戦略的なミスではない――僕だって明らかにそのカードを使いたいと思っていた――ただ単に忘れただけだ。ちゃんとした戦略は持っていたけど、それを実行するやり方を間違えたのだ。次は間違えない。僕はタップする土地を間違えて最終的にキャストしたい呪文がキャストできなくなってしまうことがあるけど、これも、もう一度言うと、実行のやり方を間違えただけだ――もしも「どの土地をアンタップ状態で残しておくべき?」と聞かれたら、僕は正しく答えられるはずで、僕がそのときそうしなかっただけなんだ。それが失敗じゃないというつもりはないけど、僕にとっては多少は受け入れやすい部類の失敗だ。もう一度同じ失敗をしてしまうなんてことはなさそうだから。

逆に、そのカードを使う理由がわかっていなかったり、山ではなく平地を残すことが何故正しいのかがわかっていない人について考えると、こっちはかなり治すのが難しい。まずどうして平地をアンタップのまま残すのか理解しなければ、同じ失敗を何度も犯してしまうだろう。


対戦相手を理解する

マジックが上手くなるためには、対戦相手は合理的に振る舞い、彼らのプレイには意味があるということを理解する必要がある――もしも相手が、君が相手よりも受けるダメージが少なくてすむような攻撃をしてきたとしたら、「どうしてだろう」と自分自身に問いかけてみよう――相手は踏み荒らしみたいな呪文や、火の玉、濃霧なんかを持っているのかもしれない。

マジックの偉大なプレイヤーになるためには、これをもっと極める必要がある――まず知っておくべきは、君は対戦相手の思考をコントロールすることはできないが、君自身のプレイを通して提案をすることはできる、ということだ。相手が妙な攻撃をしてきたら君は推論するのと同じように、対戦相手も君が妙な攻撃をしてきたら推論する。これによって君のプレイは少々変化するはずだ。場合によっては、火の玉が手札にあっても攻撃しなくなることもあるだろう。うっかり「火の玉注意報」を鳴らしてしまったら、対戦相手はずっと防御的になってしまうことがわかっているからだ。逆に、まったく同じ理由で、手札に火の玉がないのに攻撃することもある。


*


つづく。
次回からはいよいよ各有名プレイヤーによる偉大なプレイヤー論ですよ!
【爆速脳内構築】ナヤカンパニー【異界月スタン】
【爆速脳内構築】ナヤカンパニー【異界月スタン】
【爆速脳内構築】ナヤカンパニー【異界月スタン】
=========================

4 リクルーター
4 平和主義者
4 サリアの副官
3 白蘭
4 ハンウィアー守備隊
3 新サリア
4 不屈の追跡者
1 アヴァシン

4 カンパニー
4 ドロコマ

2 ハンウィアー土地
23 その他の土地

=========================

合体カード3組6枚の中でなんか普通に強いハンウィアー守備隊とサリアの副官で勝つ。
せっかくなので相方の土地を入れてますが多分オーメンダールでいい。
ていうか事故るので有色土地でいい。
新サリアは噂の能力だったとしてもそうじゃなかったとしても入るでしょう。

しかし、イニストラードを覆う影というセット名を初めて聞いたときの高揚感と、
プレビューカードを見ている現在の気分の落差と言ったら…
【EMN】コンプガチャが出たぞー!
カードイメージギャラリー
http://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-image-gallery/eldritch-moon-2016-06-27

新能力の合体は特定の組み合わせのカードを2枚並べたうえで条件を満たすと裏面が合わさって一つのパーマネントになる。

超絶にバカバカしい発想で、ホラーってどうやらバカなものらしいしそれ自体は嫌いではないんですが、ゲームとして好きかというとそうでもないですね。

特定の組み合わせのカードをデッキに入れたうえで両方を引いていないと何も書かれていないに等しいという点でもそうですし、そういった組み合わせの使用を露骨に推奨されるのも実はあんまり好きではないです。モンハンの古龍退治のために他の古龍装備推奨とか、ハースストーンのクトゥーンシステムとかね。バンパニーとか使ってるし部族シナジーとかは好きなんで程度の問題ではあるんですけど、ここまで専用のチャンネルにされるとちょっとねえ。

合体の組み合わせが自由とまでは言わなくても、合体可能な人間をコントロールしているとき〜とか合体可能なパワー3以下の生物をコントロールしているとき〜みたいに多少融通が利けば使いたくなったはずですが。(※絵をどうするかについては考えないことにする)
こういう未熟なアイデアを洗練した形に練り上げるのがチームの仕事だと思うんですけどね。合体は3組だけらしいので見なかったことにもできますが、だったら何故刷ったという話になりますし。

他の新能力は生物生贄でコスト削減と双呪みたいなもののようです。
マッドネスと昂揚も続投。まあいいんじゃないでしょうか。
カードイメージギャラリーに「Colorless(Non-Devoid)」とありますが、欠色は復活するんでしょうか。SOIにはアーティファクトでない無色がなかったので不明ですね。わりとどっちでもいいですけど。
http://www.channelfireball.com/articles/what-makes-a-great-player-great/

半年以上前のものですがPVの神記事、手をつけはじめました。
プレイングの話を越えて自己啓発の領域に入りつつある文章です。

どこかで和訳済みだったら誰か教えてね!


*


二日前、僕はOndrej Straskyと、世界選手権のチームや、僕たちが上手いとか下手だとかみなすプレイヤーについて話していた。この会話は彼が僕に対して、僕が彼をどのくらいよいプレイヤーだと考えているかと聞く流れになった。僕は、彼はとてもよいプレイヤーだと考えていると言った。彼は驚き、その理由を尋ねたんだ。

これはよい質問だ、そうだろう? 僕らはみんな、偉大だと思うプレイヤーを知っているし、
偉大というほどでもないようにみえるプレイヤーも知っている。でもそれが何故なのかを正確に説明するのは難しい。僕は多くのよいプレイヤーと対戦したり観戦もしたから、誰が偉大で誰がそうじゃないかについてはかなり上手く区別できる。でもOndrejとの会話で、僕はそのような意見を持つに至った要素は何かについて考えるようになったんだ。


つまり:何が偉大なプレイヤーを偉大にしているのか?
何が彼らと「単に良いだけ」のプレイヤーとの差なのか?


Ondrejは偉大なプレイヤーとはミスをする回数が少ないプレイヤーだと考えていたようだ。彼は自分がつまらないミスをたくさんしたと考えているので、つまり自分は偉大なプレイヤーではありえないというわけだ。僕にとっては、偉大なプレイヤーとはゲーム内で何が起こっているかを理解でき、自分たちが行うプレイにまっとうな理由がある人のことだ。偉大なプレイヤーとは自分がどうやれば勝てるかを知っており、望ましい結果を得るための計画をまとめられる人のことだ。君も一箇所の間違いによりひとつのゲームを落とすかもしれないが、マジックがどのように動くかに対しての根本的な誤解(いつ攻めるべきかがわからない、ライフよりもカードのほうが重要なのはいつかがわからない、などなど)があったら、今度はあらゆるゲームを落とすことになる。


彼らには計画がある

最高のマジックプレイヤーたちは戦略的にしっかりしている。彼らはマッチ全体をマッチとして扱い、ターンの個々の連続としては扱わない――彼らには計画があり、ゲームの状態に応じて修正する必要はあるが、デッキ作成からマリガン、サイドボーディングに至るまで、すべての行動がその目的へと向かうのだ。この計画とは基本的にどうやってゲームに勝つかのビジョンに基づいている。しかし、物事の進みに応じて計画や目的を変更することも可能なのだ。もしも計画があれば、何が重要なのかがわかるし、そして何を優先すべきかもわかる。

よいプレイヤーであれば5/1を1/1でブロックするだろう。5/1のほうが強力で、このトレードは得だからだ。偉大なプレイヤーも95%は同じようにブロックするだろうが、同時に1/1が5点のライフポイントよりも価値がある残り5%の状況を特定できる。

ほとんどの場合、一度目的を設定すれば、そのための最善の手段を見つけるのは難しくないように思える。例えば、対戦相手が5/5トランプルで攻撃してきた場合のことを考えてみよう。君がコントロールしているのは3/3、0/1、2/1が1体ずつだ。あとはこの状況での目的を伝えれば、みんなはどうブロックするのが正しいか見極められるだろう。

・1点もダメージをくらわないことが目的なら、全部のクリーチャーでブロックする。
・5/5を始末することが目的なら、3/3と2/1でブロックする。
・可能な限り生物を残しつつダメージを3点以内に抑えることが目的なら、3/3でブロックする。
・パワー3の生物を残しつつ受けるダメージを最小に抑えることが目的なら、2/1と0/1でブロックする。

これらの流れは難しくない――算数すればいいだけだ。難しいのは、自分の目的が何であるかを理解することだ。誰だって「パワー3の生物を残しつつ受けるダメージを最小に抑えることが目的だなら、2/1と0/1でブロックするべきだ」なんてことはすぐにわかる――だけど、その状況が今だ、と見極められる人はどのくらいいる?ずっと少なくなる。これが偉大なプレイヤーたちの考えることだ――自分の目的を、計画を、他のプレイヤーたちよりもずっと深く理解している。彼らのプレイは全部それにしたがって行われるんだ。

また、偉大なプレイヤーたちには、自分のプレイをするまっとうな理由がある。僕にとって、「何をするか」ということのは「何故それをするのか」ということほど重要ではない。もし君が正しいプレイをしていてもその理由が間違っていれば(もしくは理由がわからなければ)、君がいいプレイヤーだということを示す証拠にはほとんどならない。(もちろん、君がいつも理由がでたらめだったり、あるいは間違っていたり、さらにその両方だったりしたら話は別だが)君のプレイが僕には間違っているように思えても、その理由が合理的なら、僕は高く評価する。君の思考回路は正しいし、その失敗はかなり簡単に直せるからだ。僕はいつだって間違ったプレイをするけど、「どうしてそのプレイをしたの?」という質問に対して僕の答えがないことは稀だ。だってそうしようと思っているのだから。


*


冒頭のBL感がたまりませんね。
多分つづきます。
飛行機で直行して帰ってくるのも味がないので、神奈川~中国地方のどこかで1泊増やすくらいで寄り道できるお勧めのスポットをご存知の方いませんでしょうか。


◆ものの歩
先週の話ですが、ライバルの一人で天才と描写されているキャラが努力型の主人公に向かって「努力が足りないんです。甘えています」と指摘する場面がとても良かったです。


◆僕のヒーローアカデミア
回想シーンのデクママがやせているのが(そして結構美人なのが)微妙に面白かったです。


◆ハースストーン
40パック分課金しましたが割と塩感がありました。
課金したら落ち着くラダー衝動!不思議!

初クラフトしたレジェンドは汎用性低すぎますがブラッドメイジサルノス。
かなり上品な形でカードパワーを表現していると思うんです。


◆シャドウバース
みんな愚痴言いながらも真面目にプレイしててえらいなという感じなのですが、
正直この程度の出来だったら早くつぶれてくれないかなあと思っています。

別に単体で見て(バグや切断回りを除けば)クオリティが低いというわけではないんですけど、国内シェア1位にいて許されるほどでもない。国産デジタルTCGというのは可能性のある市場なので、この程度のものが先行者として居座っている状況はとんでもない不利益になるはずなんですよね。

何年も前に某国のパクリ遊園地とかがネットのネタになりましたが、シャドウバースがアレと差があるかというとないですよね。

今後このゲームがいくら改善されてもきっと基本システムや操作は変わらないので、
じゃあいっそのこと、というのが最初の意見に至る理由です。
でもサイゲのことだからこのままゴリ押し続けるんだろうなあ…

ちなみに戦闘中の操作性が悪い(と言われている)原因のひとつはタッチ入力とドラッグ入力を両方見ようとしているからですかね。タッチ入力を見る場合は「触ってから一定時間以内に指を離す」ところまでをチェックしているので、その間に指が移動してもドラッグ入力と見なさず、一定時間が経過してから急に移動後の指の位置に追従することになる。


◆某なんとかヒーローズ2
ネガティブな記述が連鎖します。
知人がプレイしているのを横で見ていましたが、テンポの悪いアクション、適当すぎる台詞、代わり映えのしないシステム、初代PS時代のようなまっ平らでプレイヤーとの相互作用のないマップ、使い切れていないハード性能をエフェクト処理に全振りし、そのエフェクトは派手すぎて画面全体として絵になっておらず、まあひどい出来でした。

本当に過去作のキャラを引用してそれに豪華声優を当てていることだけが魅力で、それを魅力といってパッケージを売ることはソシャゲの集金アイテムとどう違うのか、日本の据え置きゲームはこんなものに予算を出すほど、こんなものにしか予算を出せないほどに衰退してしまったのか、と暗澹たる気持ちにならざるを得ませんでした…
【CFB】How to Convince Your Opponent to Hand You the Game - By Paulo Vitor Damo da Rosa【和訳・第四回】
ちょっと間が空いてすいませんが。

原文
http://www.channelfireball.com/articles/how-to-convince-your-opponent-to-hand-you-the-game/

第一回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606141820184111/
第二回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606161830418174/
第三回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606190414487863/
第四回(これ)
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606250226004827/

今回はバーンを極めるのは難しいという話です。


*


対戦相手に逃げ道を用意しておけ

相手に君のシナリオを気づかせても、対戦相手はそれが事実だったらもう止められないから、そうでない前提で動くことがある。そうされると君は困るはずだ。もしもシナリオをでっちあげるのなら、対戦相手が君が望むことができるようにしておかなければならない。対戦相手のライフが4のときに、2/2が4/4に向かって突っ込んでいくときと同じだ――そう、君は手札に巨大化があるとちらつかせているかもしれないが、対戦相手は他に選択肢がないからブロックするだろう。思考を植え付けること自体に価値はないんだ――それによって将来の利益を得て、ようやく意味が出てくるんだ。君が思考の植え付けに成功しても、対戦相手が対処できることが何もなければ利益にならない。

例として、最近Mark Nesticoの記事にも上がっていた、Ross MerrianとPatrick Sullivanの試合を見てみよう。

【動画:28:19あたりにタグ付き】
https://www.youtube.com/watch?v=rhWXEKbtCiw

このゲームをPatrick Sullivanの視点から見ていたら、起きなければならないあることに気づくだろう――Rossが不毛の大地をタップしなければならない。発展の代価による6点ダメージがなければ、手札にゲームを終わらせるに十分なマナ/火力はなかったのだから。Rossをタップアウトさせる唯一の方法は、彼が死んでしまうかもしれないと思うようなシナリオ組み上げることだ――硫黄の渦を破壊しなければならないと思わせるシナリオを。

Patrickはこれをかなりスーサイドなやり方で成し遂げた――必要ないのに、自身のライフを1まで下げて(火炎の裂け目を次のターンにキャストしてもよかったのに、だ)、Rossの頭に自分が止めを刺そうとしていることを強く印象付けた。必要もなくメインフェイズにフェッチランドを起動し、こちらは自身のライフ総量に無頓着であり、まだまだプレイできる呪文があるとRossに信じ込ませてしまった。だからRossはまんまと乗せられて硫黄の渦を破壊し、それが自分に止めを刺す結果となった。ここまではいいだろう。

だけど、より深く分析すると、どちらのプレイヤーにももっといい選択肢があったように思えるんだ。主な問題はPatrickが一番大事な点に失敗しているということだ――彼はRossに逃げ道を用意しなかった。PatrickがRossに止めをさせるだけの火力を持っていたとしたら、とっくに止めを刺していたはずだ。Rossのライフは9点なのだから、Patrickは稲妻+電撃破+渋面の溶岩使いの合計9点でも、火炎破+火炎破+溶岩使いの10点でも。他にありえるシナリオ(稲妻+稲妻)は、合計で6点しかないから、硫黄の渦がダメージを与えていたとしても、Rossは死なない。ここで組み上げたシナリオでは、たとえ君がRossに止めをさせると思い込ませることに成功しても、彼には回避する手段がないのだから、防ぐ努力をする必要がないんだ。そのうえPatrickは、Rossが群れ仲間を生贄に捧げれば1ターンの間ブロック+溶岩使いで凌げてしまうというシナリオを作り上げてしまった。そうなったら、群れ仲間のダメージが実際に重要になるのだから、この起動はよりためらわれるだろう。

僕には、ここでありうる最善のプレイはRossに逃げ道を残してあげるようなものにするべきで、例えばこんなやり方だ――単純に稲妻の連鎖をプレイしない。代わりに、樹木茂る山麓を生贄に捧げて、火炎の裂け目をプレイし(Rossのライフを9にして、自分のライフを1に)、エーテル宣誓会の法学者を溶岩使いで除去する (山麓の起動や法学者の除去はすぐでなくてもいいが、重要なのは稲妻の連鎖をプレイしないことだ)。

これにより、Rossからしたら硫黄の渦を破壊すれば稲妻+火炎破や火炎破2枚を受けても生き残れるのだから、そうしたくなる動機はぐっと上がる。もしもRossがタップしたら、まだであれば溶岩使いを法学者に撃って、発展の代価と火炎破で止めだ。もはやRossにとって止めを刺すためアタッカーは十分にいて、群れ仲間も硫黄の滝のダメージも不要という事実が、ターン終了時に硫黄の渦破壊を起動するもう一つの理由となる。


ときには、ちょっとした誘導も必要だ

状況によっては、対戦相手に自分が見せかけたいシナリオが見えやすくなるように手助けしてあげることも役に立つ。うっかり自分の反対側にいる人間のことを甘く見たら大変なことになりえるが、自分が手伝っていることに相手が気づかないくらいのちょうど良い塩梅を見つけてあげれば、君は一等賞をもらえる。PatrickがRossに硫黄の滝を破壊させるために樹木茂る山麓を起動したのはこのいい例だ――そうする必要はなかったが、Rossを「正しい」方向にじりじり導いたのだ。

【画像:朽ちゆくヒル】

PTサンディエゴで、Luisの対戦相手が朽ちゆくヒルを、Luisがアンタップ状態の樹木茂る山麓をコントロールしていたときのことを覚えている。Luisは対戦相手に朽ちゆくヒルをパンプして欲しくなかったから、樹木茂る山麓によって稲妻があると見せかけようとしたんだ。だけどLuisからすると対戦相手がアンタップ状態の樹木茂る山麓から稲妻を連想できるかわからない。そこで何をしたと思う?メインフェイズにフェッチランドを起動して山を立てたままターンを返したんだ。これによって対戦相手はLuisが赤いカードを構えていると信じ込んで、朽ちゆくヒルをパンプしなかった。

効果は薄くなるかもしれないが、もうちょっと直接的にやる方法もある。FNMでプレイしていたときのことだ。赤単の対戦相手が4マナを立てており、墓地には2枚の地獄火花の精霊がいた。僕の手札には謎めいた命令があって濃霧として使おうと思っていたが、本音を言えば相手がタップアウトして両方の地獄火花の精霊を釣り上げてもらってから使いたかった。対戦相手は2マナをタップして片方を蘇生し、僕はもう片方も同じように蘇生してもらおうとして、端的にこう聞いてみた。「墓地にはもう一枚ありますよね?」彼は見て、「うん」と答えて、もう片方も同じように蘇生し、僕は両方をタップした。僕が問いかけなくても彼は同じようにしただろうか?わからない、でも僕の質問が少しでもそれを促したと思いたいな。

もちろん、以上の例はどれも具体的にすぎるシナリオだ――この手の話では、どの例も個別的なものになってしまう。だけど僕がこの記事を通して、対戦相手の心に思考を乗っける一般的な過程をみんなに伝えられて、みんなが自分の置かれた状況でそれらを応用できたらいいと思っているよ。
【CFB】How to Defend Yourself Against a Bluff - By Paulo Vitor Damo da Rosa【第二回】
終わりましたよ。

原文
http://www.channelfireball.com/articles/how-to-defend-yourself-against-a-bluff/

第一回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606221909325733/

ハースストーンプレイしながらやっていたらランクは落ちたし、大して進まなかった。


*


ポイント#3: 長期的に見たときに、価値が減っていくものだけを避けろ

【画像:巨大化】

何かを避けることができたとしても、絶対に避けようとする必要もない。
リミテッドで、僕の対戦相手が2/2を3/3に向けて攻撃してきたとしよう――罠を避けられるだろうか?もちろん、2点ダメージを受けることもできる。では、そうしたいと思うか?普通は違う。あるカードを避けることができたら、それは消えてしまうという類の考えがある――がもちろんそんなことはなく、依然としてそのカードは強力だ。普通、対戦相手にとって手札に巨大化をちらつかせることは、実際にキャストするよりも価値のあることだ。

その呪文が何かをするということに注意を払うべきではない――それはいつだろうと何かをするのだ。かわりに、その呪文が今、このあと以上の効果を持つかどうかを分析するべきだ。もしも答えが「イエス」なら乗るのを避け、その呪文が未来のどこかにある、生み出す利益がもっと少ないタイミングで使われるように仕向けるべきだ。もしも答えが「ノー」なら、今すぐ突っ込んで呪文を使わせろ。ほとんどのゲームの序盤戦では唱えさせたくなるはずだ。カードは消えるわけじゃないんだからいつ取り除いたっていいし、今殺されるものは、このあとで殺されるものよりも多分重要じゃないだろう。

もしも対戦相手の2/2がこちらの3/3に向かって攻撃してきたら、僕は普通ブロックする。巨大化がこの交換で得るのはだいたい同じくらいの価値だからね――このあとで同じくらいの価値を得たり、あるいは場合によってそれ以上の価値を得るのを防ぐことはできない。だけど、もしも僕の3/3が《セファリッドの皇帝アボシャン》で、うっかりブロックして巨大化とアボシャンとのトレードを許したら、対戦相手にとっては大きな得だ。僕はそれを避けて、単にブロックせずにこれ以降の毎ターン巨大化がもっと悪い交換になるまで待てばいい。僕の手札にインスタント除去があったりこちらにもコンバットトリックがあったなら、こちらに対処法がある分巨大化の価値はすぐ下がるということを知っているから、僕はブロックしないだろう。


ポイント#4: 強制されたプレイからの推論をしない

どんな場合でも行われたであろうプレイから推論をして、その「謎」を解くことに必死になってしまう人がいる。僕の考えでは、この手のプレイは「強制されたプレイ」――最悪の場合でも特に損をしない結果が待っているから、行わざるを得なかったプレイだと考えている。これらの場合、誰だってそのようなプレイをする。だから、そのプレイが行われたという事実は究極的に意味がないんだ。

例えば、みんなもAntoine Ruel対津村健志の有名な「魔力の乱れ」ブラフについて聞いたことがあるかもしれない――ゲームは以下のように続いた。

健志:1ターン目の土地、ゴー。
Ruel:1ターン目《湿った墓》タップイン、ゴー。
健志:土地、ゴー。
Ruel:島、《強迫》、健志が《マナ漏出》、Ruelは解決。
健志:土地、《サイカトグ》、Ruelは《魔力の乱れ》。

【画像:魔力の乱れ】

これはよく知られたプレイだ。ほとんどの人によると、Ruelは健志に自分が魔力の乱れを持っていないと思わせたとのことだ。かつてMike Floresはこのプレイを分析した記事を書き、「プロツアーの歴史上もっとも偉大なブラフ」とまで呼んだ。特に1ターン目の湿った墓タップインに注目していた。これによってRuelは魔力の乱れを持っていないという自分のブラフを通すことに成功したんだ。理屈の上では、魔力の乱れがあるのなら湿った墓をアンタップインするはずだからね(あるいは別の土地をプレイするか)。

この一連の思考の問題点は、もちろん、このゲームがTop8のゲームだったということだ。プレイヤーはみな対戦相手のデッキリストを知っており、Ruelは健志のデッキにわざわざ魔力の乱れを撃つ可能性のある呪文が入っていないことを知っていた。だからRuelにとって、1ターン目の湿った墓タップインは「強制されたプレイ」だったのだ――単にそれ以外のことをする理由がなかった。それゆえ、Ruelがそうしたという事実は何の意味も持たなかったし、健志はそこから推論を得るべきではななかったんだ(そしてたぶん、実際に推論してないだろう)。

強制されたプレイは他にもある。例えば、先ほど僕が触れたラクドスの哄笑者の攻撃にしてもそうだ。なぜかといえば、哄笑者はどうせブロックできないのだから攻撃しない理由がない。この点でのラクドスの哄笑者の攻撃はほぼ強制だ。この場合は最悪の結果(ブロックされること)が待っていたとしても、攻撃側にとって損はないから、いわばただで挑戦できる。攻撃することによって実害がないなら、誰だって攻撃する。だから対戦相手が攻撃してきたことは、相手がパンプ/火力呪文を持っているかを見極めるためのなんのヒントにもならない。同じように、1/4の警戒で相手の2/2に攻撃するのも強制されたプレイだ――ただで出来る。死にそうにない森の代言者での攻撃も同様だ。


ポイント#5: 対戦相手が、自分がみせかけているものについて一貫しているかどうか確かめろ

普通の人は、ブラフをかけるとき、ゲームをここまで導いた一連の流れではなくごく限られた箇所だけを見てしまう。この状況では筋が通っているが、大局的に見れば不合理なプレイをしてしまうんだ。対戦相手があるカードXを持っていたなら、もっと早い段階で異なる使い方をしていたはず、みたいな点で。こういったことはブラフで攻撃しようとするが、パンプ呪文を持っているならもっと全力で殴ってくるのに単体で攻撃してくる場合なんかに最もよく起きがちだ。

【画像:闇の腹心】

対戦相手が闇の腹心と、忠誠度2の【訳注:ヴェールの】リリアナをコントロールしているシナリオを想像してみよう。君の土地は4枚、手札に修復の天使と、土地と、払拭を持っている。対戦相手は闇の腹心でタルモゴイフを公開し、リリアナのプラス能力を使い、樹上の村をプレイしたあと、少し考えて、タルモゴイフをプレイせずにターンを返した。

このシナリオでは、対戦相手が君に知られているにもかかわらず手札のタルモゴイフをプレイしなかったことが、終止あるいはその他の天使に対処する方法を暗示している。リリアナを殺してほしくないから、タルモゴイフを1ターン遅らせて2マナを立てようと考えたんだ。だから、もしかしたら君は次のターンの終止に払拭を合わせられるよう天使を出すのを待つべきかもしれない。そうでなければ対戦相手がタルモゴイフをプレイしない理由はないから、理にかなっているように見える。

【画像:終止】

この流れは、しかし、実際に終止を持っている場合としては一貫性がない。対戦相手が本当に終止を持っているなら、闇の腹心で攻撃するはずだからだ。僕には相手が終止を見せかけようとして、「うん、もしも持っていたら、タルモゴイフをプレイしないはずだ。だからやめよう」と考えたが、本当に持っていたなら攻撃もするという点に気付いていないように見えるんだ。この手のものは終止が手札にあるなら忘れないが、見せかけようとしているだけのときは忘れがちだ。明らかに多くの要素が絡まった難しい局面だが、この状況なら僕はかなりの確率で修復の天使をプレイし、攻撃をするだろう。払拭をこのターンに撃てないと知っていてもだ。

未来についても、相手が一貫しているか見ておく必要がある。何かしらをみせかけようとして、うまく君を手玉にとって、そのことを忘れてしまう人はけっこういる。君の方では一度対戦相手が巨大化を持っていると思ったらゲーム中ずっと避けながらプレイするが、対戦相手はそうではないこともある――実際に手札にないのであれば、ゲームがどうして君が2点もらいながら始まっているのかも忘れてしまうだろう。対戦相手がカードを持っているとみなすのなら、それ以降の相手の振る舞いもそのカードを持っているという点で一貫しているかチェックすることを忘れないでくれ。そうでないと、君は相手が持っていないカードをゲーム中ずっとケアし続けることになる。

以上で心理戦の全てをカバーできるとは到底思えないし、これを読んだ人がブラフに負けることもあるだろうけど(そして、そのなかにはほとんど見破れないものもあるだろう)、でもこの記事がブラフ、要は心理戦を見極めて、対抗しつつプレイするための取っ掛かりになればいいと思っている。次にブラフに出くわしたらうまく対応できることを祈っているよ!
【CFB】How to Defend Yourself Against a Bluff - By Paulo Vitor Damo da Rosa【第一回】
前回のが途中ですがそこは別の方が訳してくださったので後回しにして、
http://www.channelfireball.com/articles/how-to-defend-yourself-against-a-bluff/
その続編である「ブラフから身を守る方法」をやってみます。

絵は《滝の断崖/Cascade Bluffs》。
洒落が効いてますね。

全二回です。続きは↓
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606230327005107/

*


先週、僕はみんなに対戦相手の考え方に影響を与え、自分の目的に合うようにさせるにはどういうプレイをすればいいかを説明した。今日はそういったプレイから自分自身を守る方法について説明しよう――自分が操られていることを認識する方法と、それを防ぐ方法だ。

重要なのは、これから説明するのはあくまで僕にとってのやり方であって、誰にとっても正しいやり方ではないということだ。僕は論理的プレイヤーだ――分析するのは状況とプレイであって、しぐさや表情じゃない。僕と反対のスキルセットを持っている人にとって適当なものではないということもありえるけど、それでも僕のやり方は大多数のプレイヤーにとって有効なものだと思う。


ポイント #1:プライドの問題ではない

この記事から何かしら学びたいと思っているなら、まずはこれだ――ブラフを見破ることは決してプライドの問題ではない。ブラフを見破れば自分は賢いかのように感じるし、ブラフに騙されれば自分はなんて愚かなんだと思うだろう。でも結局、それは対して重要なことではないんだ。ブラフをかけられてもまったく問題ないし、ブラフに騙されるのは決して恥じるべきことではないということを理解するべきだ。僕個人は、対戦相手がカードを持っていないときのブラフを見破ることに成功した人よりも、筋の通ったブラフに騙される人に敬意を払いたい。論理に従ってプレイする人であれば、たとえ特定のタイミングで失敗したとしても、長期的に見れば勝ち続けるはずだからだ。

ブラフに見えるプレイや心理戦に直面したとき、プレイヤーは自分自身に「対戦相手はブラフをかけているだろうか?」と問いかけ、状況を評価して「イエス、相手はブラフをかけている」か「ノー、相手は実際に手札を持っている」という答えを出すことに最善を尽くそうとする。筋書きを分離して、対戦相手の心を読み取れたかどうかで勝敗が決まるミニゲームに変更してしまうんだ。実際のゲームに与える影響をまるで無視して。問題なのはこの手のミニゲームで100%正しくなんかはなれないってことで、さらに、もし間違ったらひどい結果になり得るわりに、正しかったときの利益は無視できる程度のものかもしれないってことだ。

ほとんどの場合、対戦相手がブラフをかけているかどうかは問題ではない。だから結局、自分の努力をもっぱらこの手の心理パズルを解くために費やすのをやめるべきだ――どうせできるはずもない。代わりに、リスク/リターンの分析を行うようにしよう。対戦相手がブラフをかけているかどうかに気を配る必要はない――そうだとして、実際に何が起きるかに注意するんだ。感情をすべて無視して、4つの問いを自分自身に投げかけてみよう:

・対戦相手がブラフをかけていて、自分が乗ったら、何が起きる?
・対戦相手がブラフをかけていて、自分が乗らなかったら、何が起きる?
・対戦相手はブラフをかけておらず、自分が乗らなかったら、何が起きる?
・対戦相手はブラフをかけておらず、自分が乗ってしまったら、何が起きる?

原則として、自分が有利なときは、自分がとるリスクを最小にするべきだ。最も破滅的なシナリオを呼び込むようなプレイを避けるために。もしも自分が不利な立場なら、勝ちに行くための材料はどんなに小さいものでも欲しいだろう。それなら悪い結果がありえることを覚悟してでも、積極的にリスクを取りに行っていい。

【画像:セラの天使】

一番わかりやすいブラフの例を挙げてみよう――君はタップアウト状態で、対戦相手は引いたばかりのカードを手札に持って、君のセラの天使に向かって2/2で突っ込んできた。君はライフ20で、対戦相手は4だ。ブロックするかい?

何が起きるか分析してみよう:

・対戦相手がブラフをかけていて、自分が乗ったら、君はどうでもよさそうに見える相手の2/2をいただける。
・対戦相手がブラフをかけていて、自分が乗らなかったら、2ダメージをもらう。
・対戦相手はブラフをかけておらず、自分が乗らなかったら、同じく2ダメージをもらう。
・対戦相手はブラフをかけておらず、自分が乗ってしまったら、セラの天使を失って、負けるはずのなかったゲームを落としてしまうかもしれない。

だから、答えは「ノー、ブロックしちゃダメ」だ。対戦相手はブラフをかけている?知らないよ。でもどうでもいいんだ。ブロックするのはここでは悪手だ。利益があったとしてもごくわずかなものなのに、悪く転んだ場合はゲームを落とすからね。上の例で言うと、4個めの選択肢はほかよりもずっと最悪で、ブロックしないことがどのくらい正しいのか数字で言うこともできない――もしも対戦相手が手札を一切持っていなかったとしてもブロックしない、念のためにだ。95%の確率で相手に何もないとわかっていたとしても、基本的にはブロックする理由は一切ない。君が小物を潰して満足できるということを除けば。最終的に、2点のダメージ(あるいは4点かも、6点かもしれない)くらいは喰らってあげて、対戦相手に君を騙しきったという満足感とともに去ってもらえばいい。そのとき君はスリップを持ってマッチポイント3点までもらっているんだから。

似たような状況がPTテーロスで起きた。僕は赤単信心で、相手は赤単アグロだ。僕は山から始めて、対戦相手は2/2のラクドスの哄笑者をプレイした。僕が山からフロストバーンの奇魔をプレイしたら、対戦相手はアンタップ後攻撃してきた。

僕は盤面を見て考えた。思考のプロセスは以下のように続いた:

【画像:ショック】【画像:マグマの噴流】【画像:稲妻の一撃】

「オーケイ、この状況なら、対戦相手はアタックし得だ。手札は何だろう?ショック、マグマの噴流、もしくは稲妻の一撃。ほとんどのリストでは合計8枚だ。対戦相手は1枚持ってるかな?かもしれない。でも使いたくはないだろう――相手は僕がブロックしないことを望んでいるはずだ――2マナ域の生物を追加でプレイしたいに違いない。多分稲妻の一撃ならあったとしてもプレイしないこともありえる。2点ダメージを理由なく通そうと僕をひっかけているんだ。馬鹿にしやがって!こいつを通してタダで2点ダメージもらったりしないぞ。」

だから、僕はブロックした。対戦相手はマグマの噴流を唱えてそれは通った。そうしてから僕は自分の手札を見た。炎樹族の使者、燃えさし呑み、燃えさし呑み、嵐の息吹のドラゴン、そしてニクソス。4枚目の土地を引いたときには、もうすでに手遅れだった。

さて、どこで間違えたのだろう?僕は間違った質問を問いかけていたんだ。対戦相手が自分を出し抜こうとしているかどうかを理解しようとしてしまった。個人的に考え、感情的になってしまった――騙されたくなかったんだ。僕がやるべきことは単に2点ダメージもらって、対戦相手の攻撃成功を祝いつつ、2マナ生物の登場も許してやって、3ターン目に燃えさし呑みをキャストして、更なる怪物どもであとに続ければよかったんだ。長期的に見れば、2点ダメージくらいはぜんぜん大したことはなかったはずだ――ブラフに巻かれても大したことはなかったんだ。僕は「対戦相手はブラフをかけているだろうか?」という疑問を、「その場合何が起きるだろう?」という疑問の代わりに持ってしまったせいで、基本的に負け得ない状況で負ける唯一のプレイをしてしまった。そして僕の答えが間違っていたとわかったときには、大惨事が起きていた。


ポイント #2:避けられないものを避けようとしない

よし、対戦相手が特定のカードを持っているかもしれないし、そうではないかもしれない、という状況に来たとしよう。次に君が自分自身に聞かなきゃいけないことは「それを避けられるか?」だ。

先週、もしもブラフをかけようとするのなら、必ず対戦相手に逃げ道を残しておく必要があるということを教えた。ブラフから身を守るために、今度は実際自分に逃げ道があるのかどうかを認識しなくちゃならない。単純に要約すると、もしも自分に何もできることがないのであれば結局どうしようもないのだから、自分の心配が事実でないことを祈るしかない、ってことだ。

Ross Merriam対Patrick Sullivanの例で言えば、PatrickはRossに、自分の手札に止めを刺すための火力呪文があることを確信させた。だが、Rossは自分の見積もりが正しければどうせ勝てないと気づくべきで、だから間違っている前提でプレイするべきだったのだ。

【画像:森の代言者】

筋書きはそんなに劇的である必要もない。例えば、スタンダードのバントのミラーマッチで、
プレイヤー1は2ターン目に森の代言者をプレイし、プレイヤー2も同じく自分の代言者をプレイした。3ターン目に、プレイヤー1が殴って… プレイヤー2はダメージを受けた!これはハイレベルなプレイヤー同士での話だ。このプレイがヘンテコなのは、ここで避けるべき呪文、ドロモカの命令は、ブロックしようがしまいが防御側の森の代言者を殺せるからだ。実際、ドロモカの命令を使いたいと思っているのなら、攻撃側プレイヤーが戦闘前にパンプ+格闘のモードで使用するのは確実だろう。ブロックしないことはドロモカの命令を避けられるという理由にならないのだ。単純にドロモカの命令を避けることはできないのだから。
(だけど、たとえばチャンドラ入り緑白デッキのニッサの誓いとか、ほかに何かを戦場に出している場合はこのプレイは正しいかもしれない)


*


つづきます。
まあ知ってましたが、信じたくなかったですが、本当にエムラクールが来てしまいましたね。
能力はどうでもいいや。エルドラージ特に好きではないし。

シナリオはこちら。
http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0017053/#
ハルとアレイナがゆりゆりしていたのがせめてもの救いです。

なんというか、M12あたりでレアに「ギデオンの〜」サイクルができたときに思いましたし、M15で貴重な神話レア枠に「テーロスの魂」とか出てきたときにはより強く思いましたし、ついにはSOIのシナリオを読むたびに腹が立って仕方なかったのですが、ウィザーズはプレインズウォーカーとかエルドラージとか自分たちが作ったもの大好きすぎじゃないですかね。

マジックの世界観がウケた理由は天使とかドラゴンとか様々なアイテム(言ってしまえば萌え要素)をうまく取り込んで、多元宇宙という方便でそれぞれを魅力的に登場させることができるからで、旧イニストラードがウケた理由はゴシックホラーの美しく恐ろしい要素をうまくイラストやカードデザインに落とし込めたからであって、間違ってもプレインズウォーカーみたいなうぃざーずさまがかんがえたさいきょうのせっていとさいきょうのものがたりのおかげではないと思うのですが、基本セットは年を追うごとにマジックプレイヤーにしかわからない固有名詞の割合が増え、BFZブロックは完全に4人の主人公が頑張るだけの話で、まあゼンディカーには何も残ってなかったんでそれは我慢するとしても、SOIブロックもイニストラードの人物が登場した回はごくわずかで、ほとんどがぷれいんずうぉーかーさまたちが意味深っぽい会話を繰り広げていただけでしたね。イニストラードの魅力であったゴシック要素もホラー要素も皆無で、しかもその結末が直前のブロックで出ていたエルドラージが出てきました〜、ですからね。なんなんでしょうね。

そもそもエルドラージ自体ZENブロックで出ていたものをBFZブロックで再登場させて食傷気味だったのに、それを間をおかずに再登場ですからね。人気のあるイニストラード次元で俺様たちがつくった大人気のジェイスとソリンが出て、俺様たちがつくった大人気のジェイスとソリンの様子だけを毎週伝えて、最終的に俺様たちがつくった大人気のエルドラージまで出して、そこに俺様たちがつくった大人気のゲートウォッチが出てきたらみんな喜ぶに違いない!って思っちゃったんですかね。

このゲーム、誰に向けて作られてるんでしょうか?
マジックが大好きでマジックに出てくるものが全部大好きなマジックプレイヤーに向けて、なんですかね?

シナリオで「我はエムラクール!」って言ってるところが、エムラクールという既存のものでなければだいぶまともだったと思いますし(それでもジェイス以外の描写を一切怠っていたので説得力も魅力も皆無ですが)、エムラクールを出すにしても数ブロックあとにしておけばまだここまで腹が立たなかったと思うんですけどね。

長文書かざるを得ないと以前エアキレしたおかげでだいぶ短い文章ですみました。
よかった〜。

https://www.youtube.com/watch?v=l5MD7uZVP4U&feature=youtu.be
トレーラーはこちら。
この流れでリリアナがゲートウォッチに入るのかな?
走るゾンビだけは面白そうなのに。

◆ハースストーン
前から思ってましたが、なんでこっちの最新セットもクトゥルフなんでしょうね。
ウォリアーとのカードパワーとの差に泣けてきて早く新カードが欲しいんですが、
次のカード追加はアドベンチャーモードなんでしょうか。いつなんでしょう。
大手が同じ記事を翻訳していたのでやる気がとても落ちたよ!
でもせめて大手よりも早く更新しないとと思っているよ!

原文
http://www.channelfireball.com/articles/how-to-convince-your-opponent-to-hand-you-the-game/

第一回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606141820184111/
第二回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606161830418174/
第三回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606190414487863/
第四回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606250226004827/


*


コストを見せるシナリオを作る

ある種のやり方で、対戦相手を手玉に取ることもできる――例えば、渡辺雄也は、すでにハンドに四肢切断があったにもかかわらず、安心したかのように振る舞いつつトップデッキした四肢切断を素早くプレイした。だがこのようなやり方で呪文をキャストできれば、対戦相手に自分が見せかけたいシナリオが真実であると強く印象付けるはずだ。対戦相手の精神に思考を植え付けるための材料を放り投げるとき、君のほうはそのコストと利益を知っているはずだ。でも対戦相手はそうではない――コストだけしか見ることができないのだ。このアドバンテージはうまく使うことができる。対戦相手は、そのシナリオが真実でない限りとても払わないであろうコストを君が払っているのを見たら、特定のシナリオをずっと信じやすくなる。

Brad Nelsonがやったプレイについて聞いたのを覚えている。たしかGPワシントンDCでのことだと思う。Bradの手札には2枚の審判の日と1枚の前兆の壁があった。普通は審判の日をプレイしてから前兆の壁をプレイするだろう。だがBradはそれを逆の順序にした――前兆の壁をプレイしてから、同じターンに審判の日をプレイしたのだ。

対戦相手は、Bradが前兆の壁のドローで審判の日を引いたのだと、完全に信じ込んだだろう――そうでなければ、盤面をまっさらにする直前に壁をプレイする理由なんかないだろう?Bradが審判の日をトップデッキしたのだとすれば、当然2枚目がハンドにあるはずはない。Bradがまず壁をプレイしたという事実が、このシナリオを強固に、誰もが騙されたとしても仕方ないほどのものにしてしまった。トップデッキした「かのように振る舞う」のとはまた違った点でだ。筋書き通り対戦相手は手札の生物を全てプレイし、Bradは2枚目の審判の日で全部を流し去った。

これが形のあるリソースを消費する例の別のやり方だ――Bradは前兆の壁を捨て去ったのだ――形のない利益(自分にはもう手札に審判の日がないと思わせる)のために。Bradにとっては、その思考は前兆の壁よりも価値のあるものだった。対戦相手がそう考えているのなら、スイーパーによってより多くのクリーチャーを除去することができるからだ。もしも対戦相手が、例えば、一切手札のない状態だったら、この思考は前兆の壁に値しないものだっただろう。対戦相手が、Bradが満足するほどにはプレイの仕方を変えることにはならなかったはずだからだ。

もうひとつの例は、何年も前に国内選手権で相殺独楽デッキ相手に練習していたときに起きた。対戦相手は手札を7枚でキープし、2ターン目に相殺をプレイした。相殺は独楽なしではそんなにいいカードじゃないから、僕はその解決を許してのちにプレイされるであろう独楽に対処することにしようと思ったんだ。独楽の方が単体で強力なカードだからね。3ターン目に、対戦相手は師範の占い独楽をプレイし、僕はカウンターを撃った。そうしたら対戦相手はもう一枚の師範の占い独楽を同じターンにプレイした。僕が「2枚連続で引いたの?」と聞いたところ、相手は「いや、両方とも初手にあったんだ」と答えた。どうして1ターン目にプレイしなかったのかを聞いたら、「相殺が強いと思わせないようにするためさ」と返事された。まさに僕が考えてしまったことだ!

独楽を温存することで、僕の対戦相手はほんの少し時間をロスしてしまった――結局、3ターン目にプレイせざるをえなかった――が、代わりに相殺が大して恐くないという思考を植え付けることができた。手札に独楽があるのに1ターン目にプレイしないなんてことがあるだろうか?僕の相手は、独楽を1ターン目にプレイしないことが僕に情報を与えると知っていて、さらには僕がその情報を利用して彼が望むような決定をすることまでわかっていたから、わずかなテンポの犠牲を受け入れたのだ。彼のプレイによって、彼は「自分が独楽を持っていない」という思考を無事植え付け、僕に相殺の解決を許可させるだけでなく、余っていたほうの脅威に対してカウンター呪文を撃たせることまでやってのけた。どちらも1ターン目に独楽を置いたら起きなかったことだ。


*


次回が最終回です。
ハースストーンプレイしながらやってたらランクが7にまで落ちました。
深夜だし。みんな廃人だし。
ハースストーン級のゲームを二つプレイするのは不可能だ。あとはわかるな?

例によって思ったことを脈絡なく書き連ねていきます。
なんかとんでもないバグが話題になっていましたがそれはそれとして、結構辛口になってしまった。


*


システムはまあハースストーン。
ヒーロー間の差は使用可能カードと、それらが持つ独自メカニズムのみ。
ヒーローパワーがなくなると一気にキャラを選ぶ必然性が薄い感ある。
エルフとウィッチの独自システムは面白そう。

あとメカニズムの命名に統一感がないのが結構許せない。
カタカナ語と和語が混在しているのはいいけど、
「ファンファーレ」と「攻撃時」が同じ扱いなのはないだろう。
生物をフォロワーって呼ぶのも正直どうかと思う。

キャラ絵は綺麗。
イベント中の立ち絵とか瞬きとかすごいが、これ2D絵でやる意味あるんだろうか…

カード絵も綺麗、しかも生物は進化して絵も変わる。
進化後の絵は左右反転+Photoshop的な差分。
反転しているのはおそらく進化前後の変化を少しでも大きく見せるためだろうが、画面上アイコンの区別も容易になるのであながち無理やりとも言い切れない。

シナリオは物量はありそうだが、今日びこの手のゲームはシナリオがあっても面白くなければ売りにならない。そして序盤をプレイした限りそんな予感はあまりしない…
シナリオが面白かったとしてもいつ面白くなるのか分からなければ即座に辞める理由になる。まあそれはスマホゲーが進化しているということで、よいことなんですけど。

UIは解像度など見た目のクオリティこそ高いが、ハースストーンのようなテーマ/モチーフに沿った統一感には欠けている。シャドウバースのUIのほうが好きな人もいるだろうし、ひょっとしたらそういう人の方が多いのかもしれないが、正直あまりよいデザインとは言えない。

ちなみにおそらくUIが綺麗なのは各画面ごとにメモリをフルに使っているからだが、
そのせいか画面切り替え時にいつもロードが入り、とてもとてもとてもストレス。

ハースストーンとの設計思想の差がもっともわかりやすいのはカードの面積の使い方。
ハースストーンはカード面積のうち半分を絵に、半分をテキストに使用。対してシャドウバースはカード一枚の面積をほぼ全て絵に使っており、テキストは全て外部のウィンドウに出している。グラフィックそのものはさておき、ハースストーンがいかに紙のカードを扱っているように見せるために苦心しているかがわかる。デッキ構築画面の台座とかもね。
テキスト欄を犠牲にして絵を大きく見せるのは悪いことではないけど、さすがに手札タッチしてもテキスト欄が出てくるだけというのは正直どうかと思った。

チュートリアル、いくらパラメータ上の都合があるとはいえエルフ側がゴブリン出して敵側がフェアリー出すのは結構アレ。あと各キャラごとのチュートリアルバトルではいきなり10マナ溜まった状態から始まったりするが、それを「TURN 10」とか表示せずにちゃんと例外処理してほしい。ていうかマナ(PP)とターン数が連動しているとバグの温床になるよ?


*


◆ハースストーン
レジェンドレステンポメイジでランク5まで上がってしまいました。
なんかもうアリーナとかやりたくないくらい精神的に疲れたので100G貯まるたびにパック剥いてます。

◆10 クローバーフィールド・レーン
まあ、予告編通りの内容です。
ラスボスへの致死ダメージはあれだけでよいのかという点については、無粋ながら突っ込まざるを得なかった。

◆チェンクロ
結局ミノアよりもグリゼルディスよりもキャンディスが一番使われる。
レムレス島、シナリオの出来は悪くないんだけどなんなんだろうねこの盛り上がらなさ…
【CFB】How to Convince Your Opponent to Hand You the Game - By Paulo Vitor Damo da Rosa【和訳・第二回】
原文
http://www.channelfireball.com/articles/how-to-convince-your-opponent-to-hand-you-the-game/

第一回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606141820184111/
第二回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606161830418174/
第三回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606190414487863/
第四回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606250226004827/



*


相手がゲームに負けるシナリオをつくる

相手に自分が望むプレイをしてもらう最良の手は、勝ちをちらつかせることだ。みんなは負けることを恐れており、もしも防げたはずの敗北を喫したらひどい気分になる。だからわざわざ敗北を防ごうと必死になる。勝つための脅威を出すことは、対戦相手に自分の望むプレイをさせるための最善の方法なんだ。

Estratti対Martell戦のブラフを見てみよう。

【動画】
https://www.youtube.com/watch?v=PWdn9gcUSzw

これは有名なプレイで、君たちも聞いたことがあるかもしれない。ゲームはMartellが、ゲームを支配しようとしている呪禁つきの意思の詐話師とともにアンタップを目前にしているところだ。Estrattiは攻撃してパンプ呪文を使用し、さらに2マナをタップして、さらなるパンプ呪文を唱えようとしているかのように見せかけた(それは致死ダメージになりうる)。そのタイミングで彼は、Martellがブロック宣言をしていないと止められた。Mertellは、Estrattiはしくじったし危うく自分は死ぬところだったのだと考え、彼の悪鬼の狩人をブロックした【訳注:意思の詐話師によるチャンプブロック】。だが実際は、Estrattiは追加のパンプ呪文を手札に持っておらず、それどころかタップしようとした2マナでできることは何もなかった――単にMartellにチャンプブロックして欲しかっただけなのだ。

このプレイはEstrattiがMartellに――完全にルールにのっとり、かつ健全な方法で――相手は自分をぶっ殺そうとしていると確信させることに成功した。もしも対戦相手に止めを刺すのでなければ、青白のデッキでブロックされていない生物にパンプ呪文を撃つ理由があるか?さらに2マナをタップする理由は?

普通の状況であればMartellは絶対にブロックしなかっただろう。
意思の詐話師はそれほどに強力で、青白のデッキに対して負けることはまずあり得ないからだ。相手にブロックをさせるために、Estrattiは究極の脅威をこしらえ、詐話師以上に重要なもの――ゲームの勝利をちらつかせるほかになかった。彼は有形のリソース(パンプ呪文という、場合によっては詐話師を1ターン防げたかもしれないもの)を消費して、無形の利益(Martellの頭に、ブロックしなければ自分は負けるという思考を植えつけること)を得たのだ。そしてそれは、Martellに最良の勝ち手段を捨てさせるというみごとな形で報われた。


相手がゲームに勝つシナリオをつくる

こちらはちょっとだけ複雑だが、その分効果的でもある。みんな負けるのが大嫌いで、負けないための最も確実な方法は今すぐゲームに勝ってしまうことだから、ゲームに勝てるという見通しは魅力的なのだ。誰もが勝ちたいと思っているから、もしも誰かに勝利への道をプレゼントしてやれば、その必要がない場合さえ相手は喜んでそこを進むだろう。

【画像:師範の占い独楽】【画像:闇の腹心】

マジックに関して言えば、僕の友人がいい例を出してくれた。友人はライフ1で師範の占い独楽と闇の腹心をコントロールしており、対戦相手はタルモゴイフを出しつつ対抗呪文を手札に持っていた。アップキープに、友人は師範の占い独楽を起動し、そして手札の最後のカード――もみ消しを、闇の腹心の誘発型能力を打ち消そうとプレイした。対戦相手は勝利の匂いを感じ取り、もみ消しに対抗呪文を撃った。すると友人は続けて闇の腹心の能力で土地を公開し、ドローステップで不忠の糸を引き、タルモゴイフに対してプレイし、ゲームに勝った。

ここで、対戦相手がもみ消しをカウンターするべきかどうかは議論があってもいい――そうするべきだったかもしれないし、そうするべきではなかったかもしれない。
今分析しているのは僕の友人の行動だ。対戦相手に、見逃すにはあまりにも惜しいかもしれない、即座に勝てる筋書きを提示できると気づいたことだ。
自分が死ぬのでなければまったく合理的でない状況でもみ消しを唱えることによって、闇の腹心の能力が解決されれば死んでしまうという思考を植えつけたのだ。そして、もしもその思考を植えつけることに成功したら、対戦相手は無意味なもみ消しに対して対抗呪文を撃ち、糸の解決を許して、対戦相手を欺くという無形のアドバンテージを即座に盗んだタルモゴイフという確固としたアドバンテージに変換できると気づいたのだ。

他にも意図的に土地を置かないことによって、対戦相手に過剰展開をさせるという手もある。僕が憶えているのはリミテッドのゲームで、Guillaume Wafo-Tapaが3枚目の土地と全除去が手札にあるにも関わらず、3ターン目にその土地を置かなかった――対戦相手はその餌に食いつき、さらにクリーチャーをプレイし、全部を流されることとなった。

対戦相手が土地を置かなかった場合に最初に思うことは、「よし、相手が復帰できる前にプレイできる呪文を全部プレイしよう」だ。だが、相手が土地を置いて呪文をプレイしなかった場合に思うのは、「うむむ、なんで呪文をプレイしないんだ?何かおかしいぞ」になるだろう。わざと土地を温存しておくことによって、もしも相手が全力展開すれば、簡単にゲームに勝てる――キャストされる前に死ぬから、君の手札にあるボムに対処する必要もない――という思考を植えつけられる。


*


つづく。

見事なプレイばかりですが、読んでると何でこんなゲームやってるんだろう感ありますね。
ソルジャー76縛り、かつライフ減少、かつ特殊ウェポンのチャージ効率低下。
全員が同じ外見でアサルトライフルで戦う様はすっごいフッツーのFPSですね。


*


◆HK アブノーマルクライシス
変態仮面続編。
絶対一人で観に行くべき映画ではないのに、
なかなか予定が合わなかったので一人で観に行ってしまいました。

もう本当に期待通り最高にくだらなかったのですが、最後にスタッフロールが流れてくると上質なアクションエンターテインメントを観たかのような錯覚に陥りました。

もうだいたいネタバレですが、スタッフロール(の背景映像)が公式で上がってますね。
https://www.youtube.com/watch?v=vg7UzLkndRo
3:20あたりからの曲と映像とのシンクロ具合、原色の背景にほぼ全裸の男とパンティが飛んでいるのを見ていると、本当に王道エンターテインメント映画はこうあるべきなんじゃないかという洗脳をされそうになります。アブナイ。


◆ハースストーン
なんかランク7になってしまい、なんかランク5を目指さなきゃいけない空気になりました。
カジュアルで鯛パラディンを回している時が一番幸せです。


◆AIの遺伝子
チャンピオンで連載しているらしいSF漫画です。
なんというか、本当に面白い。
【CFB】How to Convince Your Opponent to Hand You the Game - By Paulo Vitor Damo da Rosa【和訳】
久しぶりの和訳シリーズ。
PVによるプレイング・ブラフの解説記事のようです。
タイトルを日本語で言うと「対戦相手に勝利を譲ってもらうためには」でしょうか。

http://www.channelfireball.com/articles/how-to-convince-your-opponent-to-hand-you-the-game/

ヘッダ画像が《精神の制御》なのがとてもよいですね。
超なげえので何回かに分けます。

第一回(これ)
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606141820184111/
第二回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606161830418174/
第三回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606190414487863/
第四回
http://madeinhorie.diarynote.jp/201606250226004827/


*


マジックのゲームで君がやることは、何であれ対戦相手に何かを伝えている。
もしもアグレッシブな態度を取れば、対戦相手は君がたぶんレースを有利にする手札を持っていると気づくだろう。もしもリミテッドで対戦相手のコントロールする3/2に破滅の刃を使ったら、君はおそらく、更なる除去を含む遅めの手札を持っているのだろう。もしも毎ターン赤マナを浮かした状態で返したら、君はインスタントタイミングで唱えたいと思っている稲妻を持っているのかもしれない。

良いプレイヤーはこの考え方を理解し、対戦相手が送っているシグナルを読み取りつつ、自分は可能な限りシグナルを送らないようにする。でも、偉大なプレイヤーたちは、シグナルを送らないだけでは満足しない――間違ったシグナルを送ろうとする。間違った情報を知っていることは何も情報がないよりもずっと不利に働くだということを知っているからだ。「インセプション」の登場人物と同様、偉大なプレイヤーたちの目的は対戦相手の精神に忍び寄り、もしも実行されれば、対戦相手のプランではなく自分のプランの実現が近づくような思考を植えつけることだ。

対戦相手の頭に君の望むプレイをするような思考を植えつけるには、まず君自身が、自分が表現しようとしている状態でない限りまったく合理的でないプレイをしなくちゃならない。
それができるようになるためには、「それが本当だったらどうするべきだろう?」と考えることが必要だ。君の行動は、伝えようとしている状況下で合理的なものでなくてはいけない。

パンプ呪文があると装いたいのなら、実際にパンプ呪文があるかのように攻撃宣言をしなくいとダメだ。たとえば、ひとつ失敗の例を挙げるなら、実際にパンプ呪文を持っているなら複数のクリーチャーで攻撃するのが明らかな状況で、クリーチャー1体だけで攻撃してしまうことだ。筋書きが完全に通らないかぎり、対戦相手はそれを信じない――それを実行するに値するかはもちろん時と場合によるが、中途半端はダメだ。

相手の精神に思考を植えつけるのは実際の犠牲がつきものだが、それは、ひとたび対戦相手が君がこしらえたシナリオを信じれば形のないアドバンテージになる。君に必要なのは、次にその見えないアドバンテージが、自分が差し出したもの以上の形のあるアドバンテージになって帰ってくることだ。対戦相手をその状況に追い込むことが、自分が払ったもの以上に価値があると信じなくてはならない。

もしも形のないアドバンテージを形のあるものにできなければ、何も達成したとはいえない。対戦相手が君を信じるだけでは足りないんだ。これは覚えておく必要がある――君を信じることによって、対戦相手が君に有利なプレイをするように導くんだ。対戦相手が君を信じても自分のプレイを(君が望むように)変えなかった場合、これまでの行動に価値はないことになる。相手の立場に立って、「もしも対戦相手がこの状況を信じたら、どう対処するだろう?彼らのプレイは変化するかな?」と考えてみよう。
もしも満足する答えが得られたら、今がその時だ。

このような筋書きをまるごと相手に信じさせるのは難しいが、不可能ではない。
そして偉大なプレイヤーたちは技術と技量によってそれを可能にしている。


*


つづく。
土曜チームスタンにでてきましたよ。
一緒に出て下さったTaigaさんとびまるさんありがとうございます。

デッキはプロが口を揃えて難しいという人間バンパニー。
真ん中でしょうもないミスと難しめのミスをして2-2、
チーム1-3でドロップしてエタマスドラフトへ。

エタマスチームドラフトはなんか白が自分卓1だったらしく、

=========================

1 アルゴスの女魔術師(2-2)
1 前兆の壁
1 白たてがみのライオン
4 戦隊の鷹(1枚はFoil、1パック目後半から確保開始)
1 エイヴンの裂け目追い
1 コーの鈎の達人
1 バリーノックの軍勢
1 傲慢な完全者(1-1)
1 カルシダーム
1 血編み髪のエルフ

2 急報
1 お粗末
1 農民の結集

1 無形の美徳
2 平和な心
1 魂のフィールド
1 力の印章
1 樹根

1 花咲く砂地
1 風に削られた岩山
7 平地
5 森
3 山

=========================

という異常なデッキが出来ました。
アルゴスの女魔術師は本体が無駄牌なのでさすがに不要だったかもしれませんが。

相手のチームメイトと総当たりして勝ち数が多い方が勝利というルールでしたが、
2戦した時点でチーム全員2-0していたので勝負が決まりました。

リミテッドの感想としては生物のサイズが小さく、
近年のセットのように色ごとのメカニズムが非常に重要になるっぽいです。

サイズの小ささが昔のリミテっぽくてとても楽しかったのですが、
鷹4枚ピックした人間が楽しかったとか言っても説得力ないですね。

ちなみに鷹自体は青の飛行生物で余裕で止まるので、
ピックの段階で飛行生物を枯らして青白飛行にしないと案外きつそうです。


*


◆ハースストーン
まったりやるとか言った次の日に魔力の炸裂を2枚作っていました。
そしてランク9に到達。もう頑張りません。まったりやります。

もっとも禁止するべきカードは刺客からの一刺しという結論に至ったのですが、
これベーシックカードなのか…

ちなみに次点は野獣の精霊です。
¥1200/パックで一箱分購入。

八ツ尾半
不毛
緑ピットファイター
白ピットファイター
ギャンブル
騙し討ち
意思の力
ラスゴ
世界喰らいのドラゴン
黒ピットファイター
バンチュー
未来予知
支配魔法
納墓
紅蓮操作
遺産のドルイド
悪意の大梟
墨だまりのリバイアサン
虚空
名誉回復
悪意の苦悶
冬の宝珠
ザンディッドの大群
ゴブリンの放火砲

でした。
チェンライ1、PoP2、ヒム1とかも出てるので元の値段くらいになった気がします。

せっかくなので意思の力を新枠で揃えようと思ったものの、
ネットだとすでに13000円で売り切れとかなんですが…


*


◆ハースストーン
なんか一瞬だけランク10になりました。
黄色はおろか紫マークのカードもないデッキだとこっから先がしんどそうなので、
今月はもうあんまり気にせずにやることにします。
発売から2週間も経ったしみんな慣れたでしょ、と言わんばかりのランダムヒーロー制。
自主変更不可、リスポーンするたびにヒーローが変わります。

普段使わない人を使うので結構楽しいですが、
ぶっちゃけゲーム自体はトールビョーンが出るか出ないかで決まる気がします。

マクリーの下方修正が行われるそうですが、
トールビョーンタレットの旋回速度を早く下方修正して下さい…


*


◆マクロスΔ
先週の次回予告を見た時点で

次週のサブタイトル… 『閃光のAXIA』…ってよォ~~
『AXIA』ってのは、わかる・・・ スゲーよくわかる。
引退しかけたメッサーのためにカナメさんが歌うのは誰もが望む王道展開だからな…。

だが、「閃光の」って部分はどういうことだああ~~~っ!?
閃光は光ったあと消えるじゃねえかよーーーーーッ!
ナメやがってこのサブタイトルァ、超不安になるぜェ~~~ッ!!
まるで誰かが死ぬことを暗示しているじゃあねーか!
閃光のハサウェイみたいに閃光なのかよ!チクショーーッ!

どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!
閃光のって、どういう事だッ!
ナメやがって、クソッ!クソッ!


と書こうとしていました。ハイ。
ちなみに先週時点ではカナメさんのほうが死ぬ可能性が高いと予想していました。

第一話から風風連呼してますが、なんか中二病的な比喩ではなくて
実際にエネルギーの流れ的なものを指しているのかもしれませんね。


◆ビアンカ・オーバースタディ
なんか読む本がなかったので、筒井康隆のラノベというオビに惹かれて購入。
アニメ版時かけのせい(=細田監督のせい)でさわやかな印象がありますが、
ああ、そういえばこの人、エログロナンセンススラップスティックの人だった…
3500円。
状態は良いわけでもものすごく悪いわけでもないです。

赤青ドラゴンというデッキがBMIQで頑張ったらしいですね。
http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/2908
龍の大嵐とか格好良すぎるぜ。

ハースストーンはなんかランク12になりました。
◆ワールドトリガー
葉子ちゃんのTシャツの柄が雑すぎてヤバイ。
今回のシリーズあんまり好きじゃなかったんですが、
後半の回想になって急に評価を持ち直しました。華ちゃんの手袋…
この世界の子供たちが年齢の割に完成しきっているのは話の完成度を上げるための副作用みたいなもので、ほぼ描写ミスかと思ってましたが、大災害の経験によるものだと思うと少し説得力が出てきましたね。


◆ハースストーン
連勝パワーでランク13まで上がりました。
まだ落として10日しか経っていない割には頑張ったほうだと思いますが、
さらっと通算120勝とか出てるのが恐ろしいですね。
別に上手いわけでもなくただ単に頑張っただけという。
やってしまった日は一日30ゲームくらいやってしまったのでは…

中毒性が高すぎるので適度な封印方法をノウハウ形式でまとめたいと思っています(真顔)


◆ハンターハンター
このあとヒソカが覚醒し、その覚醒理由が暗黒大陸の災厄に関係すると予想ぶっぱします。予想ぶっぱと書いて以前ここでハンターハンターについて予想ぶっぱしたような記憶があるんですが、それが何なのか一切思い出せない。


◆シャリーのアトリエ
ロッテちゃん編のラスボスを倒して1週間ほど放置してましたが、やっと2週目もエンディングを見ました。そして真エンドの条件を満たしていないことに気づき、ラスボス前のデータを読み込んで条件満たしてもう一度ラスボス倒してクリアしました。真エンド、いくらなんでもラブラブすぎるな…?
ウィルベルとオディーリアのイベントがあるらしいのですが条件がまったくわからないゾ。
◆デッドプール
観てきました。面白かったです。

面白かったのですが、正直予想を上回る面白さではなかったですね。
良くも悪くも丸いというか言うほど狂人ヒーローでもなく、ちゃんと一般人の文法に沿って、感情移入できるように作られてしまっていました。
過去回想もとても真っ当だったのがアレかなあ。


◆ハースストーン
ランク16と17の間を彷徨っている弱者です。
デッキは貧乏テンポメイジ。
一度マリガン含めて全部時間使い切って相手の心を折ろうとするどうしようもないプレイヤーに当たってマジで引退しようかと思いました。


◆チェンクロ
Lv75ミノアがあんまりフレに使われなくて悲しい。

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